パラメディック119救急救命士たちの待機室

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まるで綱渡りだよな…
 決まらない病院、危険な傷病者、こんな精神を削られる活動を現場の救急隊は行っています。隊長がつぶやきました、まるで綱渡りだよな…。そんなお話の紹介です。

 介護福祉施設からの要請、90代の女性を扱いました。傷病者は明らかに生命に関わる危険な状態、救命のために全力を尽くそう、それが救急救命士の使命だ!…ヘルパーさんが持っていたのは「利用者が重篤な状態になった際、積極的な治療を希望しません」と記された家族の書名、捺印入りの書類でした。

 危険な状態の傷病者、受け入れ先の選定は難航しました。難航するのは想定できる事態であると救急隊も判断していたため、すぐに本部に連絡、組織をあげての病院選定を実施しました。しかし、車内収容して1時間あまりが経過、それでも病院は決まりませんでした。隊と本部で選定した医療機関数は16…。

 今、世間をにぎわせている「拒否」や「たらい回し」とされる事案の中には少なからずこのような話が含まれていると思われます。今回の事案でも、仮に傷病者が容態変化をしていたら、あるいは、世間を賑わせるようなニュースになっていたのかもしれません。…ぞっとしてしまいます。でもこんな経験を私がしているということは、あちこちの救急隊がしていると言うこと…別に珍しいことではない訳です。それが何より深刻ですね…。

 医師が診ないのが悪い、行政の政策が悪い、現場の救急隊が悪い、そんな風に誰かが悪いと誰かを叩くことにエネルギーを使うのはどこかのコメンテーターにお任せして、もっとどうするべきか、どうしたらみんなにとって良い方法なのか、みなさんはどうしたら良いと思いますか?

 そんな有意義なご意見、ご感想をお寄せ下さい。たくさんのコメントをお待ちしています。
posted by: パラ吉 | 緊迫の救急現場 | 21:14 | comments(3) | trackbacks(0) | はてなブックマークに登録はてなブックマーク - まるで綱渡りだよな… | この記事をTwitterでつぶやくこの記事をtwitterでつぶやく
搬送先の病院と話がついていない救急要請には、問答無用で3次選定しかないと思います。
救急隊が出動して搬送に当たるのはなぜですか? そのあたりを考えれば「本人や家族の意向」よりも優先すべきものはあると思いますし、気持ちは分からなくもないけれど怒る医師もNGでしょう。

法制度や行政が「そういう患者は3次に運んではならない」と明確に謳っているのなら別です。それならば、3次を除外して選定した結果受け入れ先がなく、最悪の結果になったとしても救急隊が責められる心配はないわけですから。
もっとも、救急要請をしなければ施設が・・・という問題も出てくるんですがね。

病院に運んだら2次だろうが1次だろうが処置はするわけだし、入院させるにしても2次や1次だから一般病棟に置けるともいえないでしょう。

今回の案件では傷病者の状態がさほど悪くなく、酸素投与で回復するという非常に幸運な状況ですみましたが・・・救急隊が「ぐずぐず」している間に車内で急変、心肺停止でそれから病院搬送したものの到着時死亡となれば、責められるのは救急隊でしょう。

| 奇術師 | 2009/02/25 6:32 AM |
パラ吉さん、おつかれさまです。

医療従事者でない者の意見で恐縮ですが・・・私はもし自分または家族が交通事故などで、生きたい、生きて欲しい、という状態になったら、と考えると、正直に申し上げてしまうと、この事案を3次選定に、とはどうしても思えませんでした。それがプロトコールなら、プロトコールを見直すべきではないか・・・。また、パラ吉さんのおっしゃっていた中にありましたが、”家族の意向に配慮せよ”ともあるのであれば、それとこれとは矛盾しているのではないでしょうか?
また、もう一点は、DNRの定義です。本件はCPAではなかったためにDNRとは言えなかったのでしょうか?であれば、DNRそのものの定義、解釈を考え直すべきではないでしょうか。もっと詳細に、こういう場合は、これをするか否か、何項目にもわたって記述をする形式にする等・・・。DNRについて調べてみましたら、下記サイトに出会いました。この中で、救急救命士たちの待機室がリンクされていました。ご参考までに。
http://www.gsic.jp/for/fr_05/isg/08_02.html
| アネム | 2009/02/25 11:09 PM |
私には97歳の母方の祖母がおります。
働いている両親の代わりに炊事洗濯をこなし、特に病気も無く元気にしていたのですが、ここ1年くらいの間に見当識障害が目立ち始め、ああいよいよ祖母にも認知症がやってきたかと思いました。
本人はずっと前からコレステロールの薬の服用を嫌がり、家族とかかりつけ医共々、年も年だし本人の希望通り積極的な治療はしないということで合意していました。
それ故あえて認知症の治療はせずにいました。(効果が期待できるかは別として)
少し前から、上の階の人がこちらを覗いている、物が盗まれたなど妄想が出始め、昼間一人で過ごすのは危険と判断し、明日グループホームへの入居が決まりました。
(気兼ね、共倒れなどを避けるため、介護は第三者がやるべきという信念が私にはあり、家族も同意しています)

以前「器具を使った気道の確保?そんなことしないで下さい」を拝見し、
『なんで救急隊は何もしてくれなかったんだ!いくら兄が何もしなくて良いと言っても救命のために全力を尽くすのが救急隊じゃないのか、助かったとは言いません、ただ、救急隊が救命処置をしてくれていたのなら、ひょっとしたら私は死に目に会えたかもしれない。』
なんて事がないように、伯父と考えをよくすり合わせておいて欲しいと母に頼みましたが、今回の記事とアネムさんの記事で一層考えさせられました。

私たちは祖母に寄り添い、静かに呼吸と脈拍が止まるのを見届けて、医師には死亡確認だけしてもらえばいいと思っていますが、提携の医師が来られない場合、施設としては救急車を呼ばない訳には、恐らくいかないでしょう。
すぐ祖母の元に家族が駆けつけられるとは限りませんし。
そうなると「なんでもかんでも救命なのかな」や今回の記事に繋がります。
また、アネムさんのおっしゃるように、アネムさんの記事のように、どの時点でどういう医学的介入ををやめるのか、考えなくてはいけません。
意識こそ無くなったものの、か細く祖母が生き延びた場合、ブドウ糖と水分の投与さえしないのか。
もっと話し合わなくてはいけないことがあると気付かせてもらいました。

余談ですが、抑うつのある患者として
「うつ状態にあった時のDNR承諾書署名は有効性が疑わしい。裁判所は認めないかも云々」
にはハッとさせられました。
| しゅらとまりあ | 2009/02/27 4:14 PM |









         
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